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(1.7.11)「大交流リニア都市圏と山梨」~新たなつながり方とこれからのコミュニティー~講演会

日時 令和1年7月11日(木) 14時~15:45
会場 甲府記念日ホテル 2F「桃源」
講師 佐藤文昭氏
(山梨大学地域未来創造センターCOC+推進コーディネーター/特任教授)
(山梨県立大学特任教授)
(大学コンソーシアムやまなし 事務局コーディネータ)
(㈱シンクフロント 代表取締役)
演題 「大交流リニア都市圏と山梨」~新たなつながり方とこれからのコミュニティー~

 

■内容(要旨)

1.ソーシャルキャピタル(社会関係資本)の定義

・信頼

・互酬性の規範

・ネットワーク

2.ソーシャルキャピタル(社会関係資本)の定義

・ブリッジング(橋渡し型)~異質な者同士を結びつける

 特徴:情報の伝播などの強い外部性

・ボンディング(結束型)~同質な者同士が結びつく

 特徴:結束を強化する傾向

3.ビジネスモデルキャンバスの全体構成

(ペルソナマーケティング)

① 価値提案  ② 顧客セグメント

③ チャネル  ④ 顧客との関係

⑤ 収益の流れ ⑥ リソース

⑦ 主要活動  ⑧ パートナー

⑨ コスト構造

・スウェーデンでは環境問題が好転しない事に業を煮やした学生達が、気候変動のための登校拒否を実施⇒結果、危機意識への共感。

・認知症カフェ「注文を間違える料理店」では注文を間違えても誰も怒らない⇒認知症の理解促進と「ま、いっか」の気持ちが広がる。

・「キッチハイク」は、料理を提供したい人と食事会に参加したい人を結びつけるアプリ⇒同質な趣味を持つ者同士が「つながる」。

4.コミュニティの概念~経済システムの進化とコミュニティ

・「伝統的社会⇒市場経済⇒産業化社会⇒成熟化・定常型社会(現代)」fx「(市場)経済の規模」との相関性

(つながり・都市・日本社会の未来を問い直す)

・農村共同体から市場化・産業化を経てどのようなコミュニティの形をとるのか

・多様な「つながり」から新たな地域コミュニティを考える

・「観光公害」問題の新たな発生と対処

景観・マナー……ゴミの散乱、騒音

安心安全  ……交通事故やトラブル、プライバシー侵害

混雑    ……生活道路の渋滞、公共交通混雑

経済的負担増……物価・賃料の高騰、生活者向けサービス減少

5.「閉じたネットワーク」から「開かれたネットワーク」へ

 ~ソーシャルキャピタルの変化

・多様性をつなぐストーリー、「考える」より「感じる」

・異質な者同士の新たなつながり(主張・共感)が新しい価値を生み出す

6.Society 5.0の時代を迎え、人と人とのつながり方もバージョンアップが必要

・知識・情報の共有、連携が不十分な社会

 ⇒IOTで人とモノがつながり、新たな価値が生まれる社会

・地域課題や高齢者のニーズ対応

 ⇒イノベーションにより、様々なニーズに対応できる社会

・必要な情報探索・分析が負担、活用能力が必要

 ⇒AIにより、必要な情報が必要な時に提供される社会

・年齢や障害など、労働や行動範囲の制約

 ⇒ロボットや自動走行車などの技術で可能性が広がる社会

7.目に見えるものと、目に見えないものの変化

・自然、景観、食べ物、文化、インフラ、サービス、行動、表情

・思想・哲学、想い、つながり、幸福感、豊かさ、誇り

8.リニア中央新幹線の恩恵は何か

(新たなつながり方とこれからのコミュニティー)

・時間・コストの短縮⇒アクセスのハードルが下がる⇒大勢の人が来る(?)

 ⇒地域全体にとっての価値なのか考える

・どうすれば私たち一人ひとりが、特定の誰かと絆を結べるか?

 ⇒一人ひとりにとっての幸せにつながる

 

 ”オーダーメイドの幸福感”

 ”個人それぞれが目指す豊かさの多様性”

 ”新しいライフスタイルの実現”

 …… どう具現化するかが課題。

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